1日目ー過去話②
高校を中退し、オンラインゲームをしていたある日、そのゲームで非常にお世話になっていた女性(後で知ったが)が居た。
5歳年上で、その時は確か19歳と言っていた覚えがある。
人懐っこく泣き虫でよくガハハと笑っていた、姐さんみたいな人…だった。
ある日を境にログインしなくなった。
そしてリアルの知り合いだった人から聞いた。
自殺だった。
涙が知らずに溢れ、溢れていた。
悲しみと同時にえもいわれぬ恐怖が襲ってきた。
現実感だった。
オンラインゲームという仮想空間で空虚を漂っていた私に、皮肉にもオンラインゲームが現実感を取り戻してくれた。
私は働くことを決めた。